紅き葉は舞い落ちれど
管理人くれはのオンラインゲームプレイ日記です。現在ファイナルファンタジーXIVをプレイしております。


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多摩のくれは

Author:多摩のくれは
 どのMMOでもまったり過ごすことが信条。
 メインジョブが学者と黒魔道士、サブはナイトで、趣味は野良ヒール。
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イメンマハの水面に月は映える 6曲目

 なんだか最近これ書きながら思うのですが、ハートフル路線とか言いつつなにか方向が間違っているような気がしてなりませんw。もうちょっとこう、ほのぼの系にするつもりだったのですが、なんだかどよんとしているというか、空気が重苦しいというかw。
 主人公の性格を少し是正しないといけないかなあ…とか思っているんですが、そんな事は簡単にはできないですからねえ^^;。作中本人が言っているように、少しずつ変えていくしかないんですかね。



 雨はぱらぱらという音を立てて方々へと降り注いでいる。湖を見れば、無数の波紋がひっきりなしに円状に広がっていっては消えていく。目の前の石畳の隙間に出来上がった水溜りからは水が流れ出し、排水溝へと注がれていく。
 私は聖堂の入り口の屋根の下で雨宿りをしていた。聖堂のボランティアの為に鶏の卵取りをしていたのだが、作業中から雨はぽつりぽつりと降り始め、聖堂に戻る頃にはすっかり本降りになってしまった。ジェームス司祭は今は建物の中に入ってしまってここにはいない。
 アイリは私の横にちょこんと座って、私と同じように降り続けている雨を眺めている。元気がトレードマークのような彼女にとって、この天気は非常に鬱陶しいものに違いない。
 すると聖堂の横手から小さな何かが顔を出した。こちらの様子を伺いながら近付いてきたそれは子猫だった。
 「わあ、可愛いですね~。」
 アイリが目ざとく子猫を見つけると抱きつこうとしたが、寸でのところでその動きが止まった。雨の中を歩いてきたらしく、全身濡れている。
 私は荷物袋の中からタオルを取り出すと子猫の体を拭いてあげた。タオルを巻いたまま横たえると、子猫は首だけを回してこちらを見上げ、みん、と鳴いた。アイリはその姿にすっかり魅入られてしまい、子猫にべったりくっついてしまった。目からハートマークが飛び出してきそうだ。
 子猫はアイリがじゃれ付いているにも拘らず私の方に顔を向けてみんみんと鳴いている。恐る恐る手を差し出すと、子猫は私の指を舐め始めた。
 「ねえアイリ…。」
 「あ、な、なんですかご主人様?」
 アイリは我に返ったようにこちらを振り返った。その頬が思いっきり緩んでいるのを見ると、相当この子猫が気に入ったのだろう。
 「この子…お腹空いているのかなあ。」

 私とアイリと子猫はレストランへとやってきた。
 「なに、ミルクだと?仕方ない、フレイザー、ちょっと出してやってくれ。…悪いんだが今立て込んでいてな。相手をしているヒマがないんだ。」
 「いえ、あの、それで十分です…ありがとうございます…。」
 厨房中に響き渡るかというようなゴードンさんの大きな声に少し引け腰になりながら、私はその隣にいた若き料理人からミルクが入った皿を受け取った。レストランの中にいると邪魔になるのでそのまま外に出て、適当に雨宿りできるところを探してそこに皿と子猫を下ろす。子猫は皿に歩み寄ると一心にミルクを飲み始めた。私はその様子をじっと見ていた。ふと、自分自身の姿が子猫と重なったように思えた。
 今の私は、この子猫と同じなのかもしれない。他人と交わることなく一人でさ迷い歩いて、それでいながら他人に助けられてばかり。私が心を開く事ができるのはアイリくらいしかいない。私が手を差し伸べる事ができるのは小さな子猫くらいしかいない。私は、一体何の為にこの世界に来たのだろうかとぼんやりと考えた。
 その時、不意に何かが脳裏をかすめた。少し古い、私がエリンにやってくるよりも前の記憶。しかしそれは掴みどころがなく、イメージとなる前に霞となって消えてしまった。
 私はミルクを飲み終えてタオルに包まり寝てしまった子猫の顔を見ていた。この子猫がいつか自分から外に出て行く日が来るのなら…私も自分の殻から外に出る事ができるだろうか。願望は十分すぎるほどある。しかしそのための勇気がまだ沸いてこなかった。

 暫くしてから雨が上がった。雲も晴れてパララの光が差し込む。暖かい日差しを受けた子猫が目を覚ました。体を起こして立ち上がると、大きなあくびをして伸びをした。明るくなったイメンマハの町を不思議そうに見つめている。
 私が雨宿りしていた屋根の下から表に出ると、小さな一人と一匹も一緒に表に出てきた。私の足はなんとなく中央広場の方へと向く。暫くそのまま歩いていると、後ろの方から子供の声が聞こえてきた。
 「ああっ、いたー!ミミー!」
 振り返ると、まだ年端も行かない男の子が私達の方へと駆け寄ってくる。私の足元にいた子猫は振り向いたまま暫く身動きをしなかったが、男の子がすぐ近くまで寄ってくると彼に向かっててこてこと歩き始めた。男の子は子猫を抱き上げると、私に向かってその元気な声で話しかけてきた。
 「お姉ちゃんありがとう、ミミを連れてきてくれて。ミミね、迷子になってたの。」
 「そう…あなたの子猫だったの…。」
 「うん。」
 そのやり取りを聞いてアイリはとてもがっかりした様子だったが、男の子が満面の笑みで子猫に頬ずりし、子猫の方も目を細めて気持ちよさそうにしているのを見て少し切ない表情になった。
 「お姉ちゃんは、ミミを助けてくれたんだね。」
 「…え…。」
 私は一瞬どきりとして男の子と子猫の様子を見た。その笑顔には、離れ離れになっていた者同士が巡り会えた安心感が広がっている。私がこの笑顔を作ってあげる事ができたのだろうか。本当に、私が。
 さっき子猫は男の子に向かって自分から歩いていってた。この小さい体で、自ら人との触れ合いを求めて。それを思い出して、私も少し自分の殻の外に出てみたくなってきた。それは大変な事かもしれない。自分自身を変えなければいけないかもしれない。それでも、少しずつでもいいから変わっていってみたい。そんな勇気が少しだけ沸いてくるのを感じた。
  1. 2009/05/29(金) 23:40:42|
  2. イメンマハの水面に月は映える
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんな時間にこんばんはですよっと
猫さん…可愛いです
というのはさておき…こちらの小説は、深い感じがしますですよー
これからも期待です
  1. URL |
  2. 2009/05/30(土) 03:22:23 |
  3. 音無 闇 #-
  4. [ 編集]

1日遅れてこんばんは

音無さんは猫が出てきたらそういう反応すると思ってましたよw。

深い感じ…ですか。
そう言って頂けるとウレシイですねえ。
頑張ります!
  1. URL |
  2. 2009/05/31(日) 01:28:54 |
  3. くれは(管理人) #j1AZRJNg
  4. [ 編集]

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