紅き葉は舞い落ちれど
管理人くれはのオンラインゲームプレイ日記です。現在ファイナルファンタジーXIVをプレイしております。


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多摩のくれは

Author:多摩のくれは
 どのMMOでもまったり過ごすことが信条。
 メインジョブが学者と黒魔道士、サブはナイトで、趣味は野良ヒール。
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 自他共に認める天然なので、稀に意味不明な言動を取る恐れアリ。

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イメンマハの水面に月は映える 12曲目

 初心者クエをなぞって話を書こうとすると、SNSの方で書いている書き物と話がダブってしまうんですよね。なので、こちらではあまり初心者クエには触れません。ちょっと違う切り口からティルコネイルの生活を描いてみたいとは思っていますが、あんまり長い事ここに滞在していてもネタがなくなってしまうので、近いうちにティルコを出るかもしれません。
 相変わらずの破壊神っぷりをみせてくれるファーガスさんですが、今回はちょっと「鍛冶屋」っぽい雰囲気を出してみました。鎌とか採集ナイフとか、どうでもいいものはいつも完璧に仕事してくれるんですけどねえ…w。



 全てのボルト魔法を教えてもらって暫く経ったある日、アイリがいつものように私の肩に腰掛けながら話しかけてきた。
 「ねえご主人様。」
 「ん?なに?」
 「私のショートソード、少し刃こぼれしてきているみたいなんです。修理してもらえませんか?」
 アイリはそう言うと、私が腰に挿しているショートソードを指差した。私はそれを引き抜いて眺めてみた。パララの光が刀身に反射して眩しく光る。一見したところ、特に刃がこぼれているようには見えなかったが、細かい傷や歪みなどが発生しているのかもしれない。武器の精霊が言うのだからおそらく間違いないのだろう。
 「武器の修理というと…。」
 「ファーガスさんですね。」
 今まで一度も立ち寄った事はなかったが、アデリア川のほとりに鍛冶屋があるのは知っていた。ティルコネイルという辺境の村だからなのか、訪れる客を見ることはあまりない。以前学校のレイナルド先生が、ファーガスさんの腕は見事だというような事を言っていたので、きっと新品のようにしてくれる事だろう。

 髭をたくわえた鍛冶師のファーガスさんは、店に設置されている炉で作業をしている。カン、カンという金属を叩く音が一定のリズムを刻んでいる。私は彼に近づいていった。
 ど。
 なにやら粘土を叩いたような鈍い音がしたかと思うと、彼は無言で飛び上がって手を押さえ始めた。その目には大粒の涙が浮かんでいる。やがて私がいることに気が付くと、彼は何事もなかったかのように背筋を伸ばし、大きく咳払いした。
 「おや、初めて見る顔だな。何か御用かね?」
 私に見えないように手を後ろに回してまださすっている。私は一抹の不安を覚えた。
 「あの…これを修理して欲しいんですけど…。」
 私が腰に挿していたショートソードを抜いてファーガスさんに手渡すと、彼はそれをしげしげと眺めた。
 「ふむ…多少は使い込まれているようだが、それほど損傷しているわけでもなさそうだ。これなら修理作業はすぐにでも終わるだろう。お代は…。」
 そこまで言うと彼はなぜか言葉を切って私の顔を覗き込んできた。私はたじろいで1、2歩後ずさる。暫く私の顔を見ていた彼は、何かを思い出したかのように頷いた。
 「おお、あんたか、ラサ先生のところで熱心に魔法を習っている生徒は。まだまとまった収入もないだろうに、よく頑張っているな。武器の修理費を捻出するのも大変だろう。…そうだな。」
 ファーガスさんが言っているのは、授業料の事だ。魔法の授業料は近接戦闘のそれに比べて遥かに高い。日々アルバイトをこなしながらようやく溜まったお金で授業を受けていたので、私の財布はいつも空っぽだった。
 ファーガスさんは店の奥に引っ込むと、鎧を持ち出してきた。上半身を覆うタイプのものだ。
 「このリングメイルを学校のレイナルド先生に届けてくれんか。そうしたら修理費をタダにしてやるぞ。どうだ?」
 私はそのお使いを喜んで引き受けた。リングメイルを受け取ると、それを大事に抱えて学校へと向かった。

 学校に到着すると、レイナルド先生は校庭にいた。いつものように陽太の戦闘訓練をしているのかと思いきや、一人の男性と会話をしていた。私はその男性に見覚えがあった。いつかダンバートン郊外で私がダイアウルフに襲われていた時、助けてくれた人だった。あの時腰に挿していた雷の形をした棒のようなものを今も所持している。
 私は会話のリズムを崩さないようにと、恐る恐る話しかけた。
 「あの…こんにちは…。」
 不意に声をかけられたからか、男性は驚いたような顔でこちらを振り向いた。
 「お?ああ、こんちは。」
 「え、と…先日はありがとうございました…。」
 とりあえずお礼だけを述べてみたものの、男性は何の事だかよく分からなかったようで暫くその動きが止まっていた。しかしやがて大きく頷くと、人懐っこい笑顔を向けてきた。
 「ああ、あの時の子かあ。こんな所で会うとは偶然だね。」
 「なんだお前、水月のことを知っているのか?」
 レイナルド先生が男性に尋ねると、彼はうんうんと首を縦に振った。後ろに縛ったグレーのポニーテールがゆらゆらと揺れる。
 「前にダンバでね、助けた事があったんだよ。…で、どうしたの今日は?」
 彼からの質問に私はファーガスさんの仕事を思い出し、抱えてきた鎧をレイナルド先生に差し出した。ファーガスさんから頼まれた、と一言付け加えると、男性は呆れ顔になった。しかしそれは私に向けられたものではなく、レイナルド先生に向けられていた。
 「先生さあ、まだ懲りてないの?絶対ヤバイって。またどこかへこんでるぜ、きっと。」
 「仕方がないだろう、私はここを離れるわけにはいかないからな。他に修理できる人がこの辺にはいないんだ…。」
 会話の内容から察するに、どうやら以前ファーガスさんに鎧の修理を頼んでどこかをへこまされている様子だ。レイナルド先生は鎧を仔細にチェックし始めた。目を皿のようにして隅々まで探りを入れている。すると横から見た皿のようだった目が、今度は上から見た皿のように大きく見開かれた。
 「あああ!今度はこっちの肩当てが!」
 「言わんこっちゃない。ダンバのネリスの方がよっぽどいい仕事するぜ。アルバイト代出してお使い募った方がよっぽど安上がりなんじゃねーの?」
 「う…うむ……考えておこう…。」
 がっくりと肩を落としたレイナルド先生だったが、やがて思い出したようにこちらに向き直った。
 「すまなかったな水月。確かに受け取ったとファーガスさんに伝えてくれ…。」
 尚も肩を落としたままのレイナルド先生と男性に別れを告げ、私は学校を後にした。

 私が鍛冶屋に戻ると、ファーガスさんは人待ち顔で私の帰りを待っていた。
 「お、戻ってきたね。それじゃあ約束通り、ショートソードの修理をしてあげようか。」
 私は最初に来たときに感じたよりも何十倍にも膨れ上がった不安を抱えながら、ショートソードをファーガスさんに手渡した。彼は刀身から柄を器用に取り外すと、それを炉の中に入れる。私はその様子をじっと見ていた。やがて赤く焼けた刀身が炉から取り出され、金床に置かれる。そこにハンマーが真っ直ぐ振り下ろされる。
 コォン。
 ファーガスさんが鉄に新しい命を吹き込んでいく。宿った命は躍動し、甲高い金属音を響かせ、火花を飛び散らせる。
 何度も形を確認してはハンマーを打ち下ろす。そんな作業をひたすら続けるファーガスさんの額から、汗が滝のように流れ落ちる。
 やがてようやく納得がいったかのような満足げな表情になると、彼はいまだ赤く光る刀身を大きな桶に張った水の中に沈めた。一瞬、じゅっという音と共に僅かばかりの水蒸気が立ち上った。

 それから暫くした後、私は新品同様になったショートソードをファーガスさんの手から受け取った。
 「今回は会心の出来だったな。また困った事があったらいつでも来てくれ。」
 今回「は」というのが妙に引っかかる物言いだったが、私は彼にお礼を言うと鍛冶屋を後にした。アイリが嬉しそうにショートソードに入ったり出たりしている。
 もう少し、このショートソードには頑張ってもらおう。おそらくこのティルコネイルを出る頃には、私も少しは戦うことができるかもしれないから。それまでの間は。
  1. 2009/06/23(火) 22:08:00|
  2. イメンマハの水面に月は映える
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

コメしてなかったけど

実は読んでます

うまく彼の持ち味を料理しつつ、蹴落とす訳ではないのがくれはさんらしいですw
  1. URL |
  2. 2009/06/24(水) 01:57:00 |
  3. タクト #-
  4. [ 編集]

お約束のように壊すのかと思っていました…これはやられました(ぇ
ファーガスとボイトの破壊率は異常です…
  1. URL |
  2. 2009/06/24(水) 21:24:46 |
  3. 音無 闇 #-
  4. [ 編集]

ファーガスさん人気ですねw

>タクトン
>音無さん
お約束のように破壊するのは、SNSの方の書き物で散々書きましたからねえw。
たまには違う展開が良いかな~と。

一応90%なんで、9割はこんな感じになる筈なんですがw。
  1. URL |
  2. 2009/06/24(水) 22:23:17 |
  3. くれは(管理人) #j1AZRJNg
  4. [ 編集]

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